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三日目 イベント列車に乗ってトスカーナの秋を楽しむ

今日は廃線になっていた鉄道を使って、シエナの南に広がるオルチャ渓谷沿いの街々をたずねる。今回のツァーの目玉になっている企画だ。旅行会社でも初めての企画だそうだ。シエナもまた城塞都市で丘の上に城壁に囲まれた小さな街だ。旧市街に住んでいる人は6000人あまり。シエナの周りに広がる街自体は結構大きい。ホテルからマイクロバスに乗って街外れにあるシエナ駅に向かう。もともと水銀を運ぶための路線だったそうだ。それを観光用に復活させた。一日3便で完全予約制だそうだ。料金もかなり高い。パンフレットによると一年のうち9回しか走らない。まだまだあまり知られていない鉄道のようだ。ジーゼルカー以外にも蒸気機関車の運行もあるようだ。
オルチャ渓谷の車窓の風景


かなり年代ものの二両編成ジーゼルカーに乗り込む。先頭車両に荷物室と一等席と二等席がある。もうは一両は二等席とトイレがある。われわれは車掌に言われるまで一等席に座っていようという、添乗員さんの一言でゆったりとした一等席のシートに落ち着く。出発時はわれわれ以外に二等席に二人しか乗っていなかった。なだらかな丘陵が続く地帯をはしる。多分牧草の収穫が終わり、その後を丁寧に耕した農地が延々と続く。トスカーナの田園風景だ。小高い丘の上にぽつんぽつんと石造りの農家が点在している。

途中で子供達を連れた大勢の人たち(イタリア人)が乗り込んできた。子供たちは4歳から10歳位で天使のようにかわいい。男の子も女の子も本当にかわいい。ルネッサンス期の名画に描かれた天使たちそのものだ。こうしたかわいい女の子が中年を過ぎると、人懐っこくて親切で大声でわめく大阪のおばちゃんになってしまうのはどういうことか。不思議である。

25分ほど乗って我々はモンテ・オリヴェート・マジョーレ修道院に近いアシアーノ駅で降りる。アシアーノは6000人ほどのちいさな街だ。鉄道関係者らしいおじさんが街を案内してくれた。この街も旧い建物が立ち並んでいる。鐘楼と噴水がこの街の名物らしい。
アシアーノの街


ここからマイクロバスでモンテ・オリヴェート・マジョーレ修道院に向かった。まわりを崖に囲まれた僧院で、1313年にベルナルド・トロメイがヴェネディクト派に属するオリヴェート会を創設したのが始まりだそうだ。ここには聖ヴェネディクトの生涯の36面のフレスコ画が回廊いっぱいに飾られている。保存状態はかなり良い。イタリア人のガイドが説明してくれる。隣接する付属教会の図書室には、以前はかなりの数の(1万数千冊)の本があったのだが、ナポレオンの襲来ま時に半分近くが失われたそうだ。またここは古書の修復でも名だたるところで、いまでも数多くの古書の修復がおこなわれている。
 

ここからまたマイクロバスに乗ってアシアーノ駅に着き、列車を待つ。イタリアだから列車はなかなか来ない。
待つ間に駅の中を散策していると、線路際にりんごの樹があって小さな実がなっている。下には熟した実がたくさん落ちていた。ちょいと失敬して食してみた。まだ熟していないせいかあまり甘くはないが、まさしくりんごの味でおいしかった。

ここからピエンツァの近くのトレニエリ・モンタルチーノの駅に向かう。ピエンツァのレストラン"イル・ロゼリーノ"で昼食をとる。まずブロッコリーのムース、次に手作り生パスタのピチのミートソースかけが出た。どちらも美味しかった。ピチはまさに焼きうどんそっくり。メインはキアナ牛のステーキで焼く前にシェフが肉の塊を見せてくれた。これも美味しかった。完食。最後にデザート。どうも美味しすぎて食べ過ぎている気がする。危ない、危ない。
    

食後、ピエンツァの街を見学する。昼食が遅かったのでピエンツァのガイドさんを待たせてしまった。世界遺産であるピエンツァの街は、15世紀の法王であったピウス2世が自分の生まれ故郷であるこの地に、ひとりの建築家に命じてルネッサンス様式で統一された美しい街を造らせた400メートル四方の小さな街だ。

このあと古いワイナリーを見学してワインの試飲をし、5年物の白ワインを購入した

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